甥から結婚式の招待状が来たが


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昨日の夕ごはん

豆腐入り肉団子、かぼちゃとモロッコいんげんの煮物、

バターチキン(前日の残り)、じゃがいもとわかめの味噌汁

麦入りご飯

自分で作った豆腐入り肉団子が大好き

あっさり酢醤油でいただく

バターチキンは盛り付けたものの食べずに処分

市販のルーはなにか薬くさい味がすると夫がいうが、

確かに人工的な味がする

夫の甥から結婚式の招待状が届く

今年夏に結婚式を挙げる予定だった甥が、

新型コロナの影響で式を延期

このまま式を挙げずに入籍で済まそうと思ったが、

婚約者がどうしても式を挙げたいというので、

ごく内輪だけで挙式することにした

その知らせを受けた時、感染が拡大して県外への行き来を制限している時だったので、

私達も出席を躊躇していたら、

義姉から「招待状は出すけれど、両親ときょうだいだけで挙げることにしたいので、

遠慮なく欠席と書いて出して頂戴」と連絡がきた

そこで、お祝い金だけ送り、欠席することに決まった

コロナの感染がなかったら、

この甥とは私は25年ぶり、夫は20年ぶりくらいに会うことになっていた

なぜこんなに会う機会がなかったかというと、

甥は小学生の時から習い事に忙しく、

その後都内の中高一貫の名門校に入学してからは、

学業優先で夏休みになっても両親と一緒に東北の祖母宅へ来なくなったからである

高校を出てからは、

海外留学を経て名門大学に入学、

その後超一流の企業に就職し、海外駐在員をして過ごした

そして本社に戻り、社内恋愛を経て結婚

お相手は都内在住のお嬢様と聞いている

結納の写真を見せてもらった

都内の有名料理店で執り行った写真は、

義理の兄夫婦のほうが緊張した面持ちで、

お嫁さん家族のほうがのびのびした表情で写っていた

私はその写真を見ながら、もし義母が生きていたら、、、と想像

やはり、複雑な気持ちなのではないかと思った

甥は夫の実家の後継者となるが、

祖母である義母の葬儀は海外にいるということで欠席した

海外と行っても普段仕事で行き来しているので、

出られないことはなかったと思う

甥はある時期から、父親の実家から距離をもつようになった

その理由については「忙しいのだろう」と思っていたが、

義母の葬式で会った甥の姉の話しを聞いて、

私はとてもショックを受けた

東北の地方都市に嫁いで暮らす彼女は、甥から

「ぼくとお姉ちゃんとの人生は天国と地獄だね」と言われたと話し憤慨していた

当時、20代の甥は海外の大都市で単身暮らし

住まいは高級アパートで家事はメイド任せ

日本との行き来はビジネスクラスを利用

それを聞いて、

夫の兄嫁から聞いていた話しを思い出した

兄嫁が息子が海外にいるうちに、、、と、息子のアパートに滞在しながら、

観光を楽しみ帰国した時、

たまたま息子と一緒に帰国することになったのだが、

息子は母親にエコノミー、自分はビジネスを予約して帰ったという

その時、「ぼくはビジネスだけど、お母さんはお金ないからエコノミーだから」と言ったと聞いて、

その割り切りかたに驚いた

夫に話すと「彼らしいね」と言っていたが、

甥の姉に対する言葉といい、

母親に対する割り切り方といい、

私は彼の振る舞いにとても冷たいものを感じた

彼は田舎の親戚とは全く付き合う気持ちもなく、

大都会での豊かな生活にどっぷりと浸っている様子

若い彼は田舎のニンゲン関係を断ち切り、

自分の理想を貫いて生きているのだと思う

その彼が夫の家の後継者となっていることもあって、

夫は自分の実家がいずれなくなり、

墓もなくなることを覚悟している

彼にとっては先祖が汗を流し守ってきた土地には何の未練もないのだろう

甥の生き方を見ていると、

今の日本の縮図を見ているかのようだ

今回結婚式に出席する機会を逃した私たち夫婦が次に甥に会う機会があるとすれば、

それは兄夫婦の葬儀の時だと思う

その時には、私たちも生きているかわからないので、

もしかしたらこのまま会わずに終わるかもしれない

甥の求めている生き方と私たちのそれとはまったく接点がない

直接会う機会がないまま時が過ぎるだろうが、

幼かった時のかわいい甥の姿を記憶に留めよう

結婚するにあたり、

甥が最後に幸せだったと思える人生を歩めるように祈ろう


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