今は何事もなかったかのように暮らしているが


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今日の夕ごはん

桜鱒さくらますの醤油漬け(自家製)

具沢山汁

新玉ねぎのマリネサラダ(レタス、ハム、アボガド、トマト)

今は何事もなかったかのように暮らしているが

先週土曜日、NHKラジオ第二で島内先生の古典講読が始まった

一年ぶりに聴く先生の声

先生がこの番組を始めるにあたり、

「張り切っています」とおっしゃったので、

私も即座に「私も張り切っています!」と声に出してお応えした

この放送を聴いて、次回までに源氏物語を全巻読んでおこうと決め、

今日中に9巻、そして明日はいよいよ最終巻と目標を立てた

円地文子訳源氏物語9巻

今日は中の君が匂宮と薫の君の愛情に苦悶するくだり

かつて私も二人の殿方の間で悩み苦しんだ時を思い出した

それはこの中の君と同じように20代前半の時であった

一人は後に結婚した夫、

もう一人は夫のかつての親友

私は初め夫の親友と交際していたが、

その親友が夫を私に紹介

その結果、私は交際していた彼と別れ、

親友である夫と結婚することになった

私が夫と結婚すると決まった時、

元彼も私の知らない女性と同じ時期に結婚

元彼は結婚後も何かと私のことを気にかけて、

年賀状のやり取りは続いた

そして、私が転居するたびに訪問して私と夫の様子を見て帰った

二十年ほど前、

夫が仕事を辞めて上京

数年間学生生活を送った時は、

出張のついでということで、私たちの住んでいる家に訪ね、

狭いアパートで身を寄せ合って暮らしている様子を見て

夫に「きみはお雪さんを愛しているのか」と言った

夫は今でも彼に対して負い目を感じているようだが、

私は私の意志で自分の人生を選んだと思っている

彼には申し訳ない思いをさせてしまったが、

人の想いは自分でコントロールできるものではない

源氏物語を読んでいると、

記憶の彼方に言ってしまったあの時この時のシーンが、

重なって思い起こされる

本当に人の心が己の理性のままになるのであれば、

どんなにか平穏な人生であっただろう

自分でもどうにもならない心があるので、

人は悶え苦しむのだ

そんなにも一人の殿方を苦しめて結ばれた私と夫だが、

その後も互いにあんなこと、こんなことがあった

それなのに、

還暦を過ぎた今では何事もなかったかのような顔をして生活を送っている

あの元彼も、

最近の年賀状で孫が増えたことばかり記しているところを見ると、

すっかり好々爺になったのだろう

穏やかな生活を送っているようだ

人の心は移ろうもの

しかし、その時その時は真剣なのだ

そういう矛盾を受け入れられるのも、

年を重ねたからであろう

源氏物語の魅力が尽きないのも、

己の心に忠実に向き合ったいにしえの人々の心が、

つぶさに記されているからではないだろうか

この歳になって読むと、

それぞれの人物のひたむきな想いが、

なんともいじらしく、健気で胸がいっぱいになる


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