死を逃れ生還した女性と再会


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昨日の夕ごはん

白菜とひき肉の甘辛いため、きゅうりカニカマ新玉ねぎのサラダ、春雨の中華スープ、

ひじきじゃが、九穀米入りご飯、牛乳寒天(ラズベリーソース)

昨日は一日外出だったが、ありあわせのもので中華風の夕ごはんを作ることが出来た

白菜とひき肉の炒めものはクックパッドのレシピを参考につくったらとても美味しかった

豚ひき肉をにんにくと生姜のチューブ各1cmで炒め、

白菜の芯をカットしたものを炒めてから5分蓋をして蒸してから、

醤油酒各大さじ1,砂糖大さじ半分、コチュジャン小さじ1と白菜の葉の部分を入れて炒め、

仕上げにごま油とネギを刻んだのを散らした

新たな住まいに転居した彼女のその後

昨年冬に自宅で倒れ、

三日目に近隣の住民に発見され生還した女性

今年の2月に入院先を訪問した後、新型コロナ感染の影響で面会かなわず、

4ヶ月が経過

先日彼女から退院し、サ高住に住まいを移したので会いに来て欲しいと連絡がきたので、

昨日面会に出かけた

新しい建物で内部もとても綺麗

私もいつかこんなところで老後を過ごしたいと思うような建物だった

彼女の今まで生きた背景に関してはまだ詳しく聞いてはいないが、

ひとり暮らしで自宅マンションがあり、

このような施設に移れるのだからとても裕福な女性だと思った

彼女は玄関ロビーで待っていてくれた

食堂に案内されさっそく近況を伺った

前回お会いしたときは、三日目に奇跡的に発見され命が助かったことについて、

とても感謝し、半身不随の身になったとはいえ、

また生きるチャンスを与えられたことで、これからは今までとは別の生き方をしたいと語っていた

ところが、昨日の彼女はとても自信を失い、

前回とはまた別の印象を受けた

この4ヶ月の間に彼女の意識を変えたことはなにか話を聞いた

彼女は搬送された病院に半年入院し、「これ以上は治療できない」ということで退院

その後自宅に戻るも、すぐに自宅で生活できないことを悟った

トイレに行くことはなんとかできるが、

料理を作ることも洗濯することも出来ないことが決定的だったようだ

ヘルパーさんの助けを借りても無理だと思ったらしい

そこで、自分で次なる居住地を探し申し込んだ

さっそく引っ越してショックを受けた

出来たばかりで入居者が少ない

閑静な住宅地に建っているので夜になると静か過ぎて眠られない

半年間相部屋の病室で過ごしたこともあろうが、

暗闇の静寂の中、孤独感はつのるばかり、、、

転居して3日間くらいはショックで人の話が耳に入らなかったという

それから、数日が経過しやっと入居者に関心が向いた

食事の時間だけ入居者と会うことができるので観察

しかし、誰一人として自分に関心を持ってくれる人はいない

皆、挨拶程度の会話しかしない

そのことが一番ショックだったようだ

「誰も私がなぜ車椅子に乗っているか聞かないのです」と彼女は訴えるように言った

なぜ自分がこのような身体になったのか、ということに関しても自分を責めているようだった

70代後半で倒れるまで健康に対する慢心で、

一度も健康診断に行かなかったから、、と下を向いて話した

そして、

「私はまるで別の人格になってしまいました

それまではなんに関しても自信があったのに、

今はまるで自信がないのです」とうなだれた

お別れの時間になった

「次はいつ来てくれますか?」と彼女は言った

彼女の希望する間隔で訪問するのは難しい

こちらの事情を話して次の訪問日を決めお別れした

帰ってから彼女の話を振り返った

彼女は出来なくなったことを訴えて、自分は何もできなくなったと言っていたが、

片方の手足は動くし、脳にダメージを受けていないので、

お話もとても理路整然としている

話し方にも全く問題はない

前回彼女に会った時、私は感動の思いを抱き帰宅した

三日目に死から生還したことで生きていることの感動が生々しく伝わり、

私のほうが励まされて帰宅した

彼女にできることはまだまだ残されている

なのに、今の彼女にはそれが見えず苦しんでいる

私は私自身の気持ちと重ね合わせ考えた

私も同じく弱いニンゲンである

五体満足で生活も守られている

なのに自分が最高に幸せかと問われたら、

無いものを数え不満が口から漏れ出る

そして自分が生きていたとて、それがなんだというのだという卑屈な気持ちに陥ったりする

自分がいなくても誰も困らないのではないかとさえ思うときがある

彼女の話は、まるで自分の心の内を聞いているようだった

「そんなことはない

生きているのは素晴らしいことよ

あなたが生きていることで励まされる人がいるのよ」と彼女に伝えたい気持ちになった

この数カ月間、自宅に引きこもる生活をして、

なにか社会から隔絶されたような感覚を味わい、

それはそれで心を静めおのれと向き合う時間になったけれど、

友人らと直接会わないことで、

自分は友人らにとって会わなくても平気なニンゲンだったのか、、、と思ってみたり、

夫との馴れ合った生活にさえ、

刺激を求め、こんな味気ない夫婦だったのかとため息をもらした

しかし、昨日あの女性に再会し、

私を待っている彼女に多くの気付きを与えられた

人は与え与えられる関係だと思う

あの女性は私からなにかを与えられたいと思ったのだろう

その真摯な思いが私の内面深くに訴え、私自身の心を揺さぶった

彼女の話を聞ける環境にある人はまだいる

私も仲間に相談し、

少しでも彼女が生かされた喜びを再び感じることができるように働きかけたい


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