永訣の朝/そして、きみは旅立った

昨日の夕ごはん

卯の花炒り煮、鶏肩肉と野菜の煮物、大根のザラメ漬け、ご飯

食欲がなかったが、夫のために作った

愛猫17歳7ヶ月の旅立ち

今朝、一足先に起きた夫が、

私のベッドサイドへ来て静かに言った

「猫が亡くなったよ」

昨晩寝る前に覚悟して寝た

けれども、涙が溢れて号泣した

身繕いをして二階の介護部屋に入ると、

猫はベッドに横たわっていた

夫が見た時はすでに亡くなった後だった

猫はベッドから出て尿をした後、事切れたようだった

亡くなる前日(昨日)の様子

昨日は一日中猫の側で過ごした

一時間に1〜2回の頻度で、ウォーン、ウォーンと大きな声で鳴いた

餌を食べなくなって5日目

水を飲んでもすぐに苦しそうに吐く

ネットで猫の最期を検索するとすべてが当てはまった

私は死を覚悟した

ずっとベッドでうずくまっていたので、

私は介護部屋のふすまを10センチほど開けて、少し離れた台所で昼ごはんの支度を始めた

ご飯が出来上がり階下の夫を呼ぶと、

そこに歩くのもおぼつかなかった猫がいた

私が「ごは〜ん」と階下の夫をよぶ声に反応して、

猫がいつもの場所まで来たのを見て、泣いた

猫はそのまま、夫の足元まで行き、しばらく側にいた

それから、いつもの自分の席まで行き、ジャンプして椅子に上った

「ここは私の席よ

ここが一番落ち着くの」とでも言いだけに、、、、

その間も猫は何度か苦しそうに鳴いた

一時間ほどして椅子からおりたので、

リビングにベッドを持ってきて一緒にいたが、

階段から落ちると大変なので、また介護部屋に戻した

時折鳴く猫の声を聞くと、私は自分の心臓を鷲掴みされるように苦しくなった

猫をなでながら、

「頑張らなくていいよ、

ママは大丈夫だから、、、」と声をかけたが、

涙がぽろぽろこぼれて猫の身体が濡れた

夜になった

猫が体調を崩して5日目

毎日泣いてばかりいる私をみて、

夫が「猫と距離を持たないときみがだめになる」と言った

また明日があると思って猫におやすみを言った

そして、今朝、猫は旅立った

猫との出会い

猫は生まれて間もなくブリーダーを始めようとした男性に飼われたものの、

男性が長期入院することになり、

急遽保護先の動物病院を通して里子に出された

その時、里子猫を探していた私と出会い、

うちの家族となった

生後4ヶ月だった

以来

苦しい時も楽しい時も片時も離れず私たちと共にいた

譲り受けてから猫の血統書を見て驚いた

猫は私達が当時の家に引っ越した日に生まれていた

運命の出会いのようだった

あれから17年

猫は一年に一度だけの夫の休暇が始まると同時に体調を崩し、

夫が年に一回だけ休める日曜の朝に亡くなった

もし、これが一週間でも違っていたら、

こんなふうにゆっくりと最期の時を過ごすことができなかった

お湯で石鹸水を作り猫の身体を綺麗にした

まだぬくもりが残っていて、

猫は気持ちよさそうに寝ているかのようだった

夫と私は猫を安置するための準備をした

友人から譲り受けた風炉先屏風や鳩居堂の線香、

そして庭のビオラ・パンジーを摘んで亡骸を飾った

埋葬するときの袋は晒で縫った

猫の傍らで猫との時間を振り返った

この猫は10歳ころまで一度も鳴かなかった

幼くして飼い主が次々代わったせいか、甘えることもなく、

要求鳴きもしない

しかし、この家に引っ越してから、甘えて鳴くようになった

抱っこも嫌いだったのが、

ここ数年は私達の膝で過ごすのを好むようになった

15歳を過ぎてからはうつらうつら寝ることが多くなり、

猫を見ながら私もこのように年を取るのかと教えられた

子猫の時あまり甘えなかった分、

今になって赤ちゃん返りをしているかのようだったが、

その猫もとうとう力尽きた

私も間もなく60になる

自分の年を考えると、もうペットを飼うことはないだろう

猫が苦しんだのは5日

それまでは穏やかな時間を過ごしていたので、

大往生といえるだろう

最期まで看取ったペットは初めてなので、

これから私はどんな状態になるのか想像できないが、

とにかく今は、猫としっかり別れの時を持ち、

私自身が猫の死を受け入れることができるよう努めようと思う

猫は明日自宅の庭に埋葬する

今日は猫との最期の時を過ごす

いつもこうして私の傍らにいて空を見ていた猫

涙でかすむ



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