この限りある時の中で

今日の夕ごはん

コロッケと野菜盛り合わせ、切り干し大根の炒め煮、

チーズのオードブル、フルーツ盛り合わせ、

豆腐と小松菜の味噌汁

この限りある時の中で

本来なら、今夜の夕ごはんは夫と二人、

静まりの中でいただいているはずであった

しかし、孫のコロナ感染が判明し、

今日は四人で食卓を囲んだ

3年ぶりに会った孫との時間は、

体力の消耗甚だしく、

1週間のことだからと歯を食いしばって頑張ってきたが、

それが更に延期となって、

私もその場に倒れそうになった

しかし、これもずっと初孫に会えなかった私に、

神様がプレゼントしてくれた機会なのだと受け入れ、

またスタート地点に戻ったつもりで今日を迎えた

今日の夕ごはんは息子と孫との時間が与えられたことを感謝して、

いつもの夕ごはんにフルーツを加えて、喜びを表現

コロナの濃厚接触者となった夫は今日は終日自宅で仕事

午前中は皆家でそれぞれ過ごしたが、

孫が元気にしているので、

誰もいない公園に車で向かった

孫は1時間ほど息子と元気にそり遊び

来た当初に比べたら、

雪道の歩き方もだいぶ上手くなり、

たくましくなった

こんなに元気なのに、コロナに感染しているのが不思議

これなら抗原検査をしなければ、

感染していることに気が付かなかった

この真冬に「夏休み」が取れた息子も、

こんなに孫と長い時間を過ごすのは初めてだろう

そう思って、

私も親子二人の時間が取れるように、

なるべく別室で過ごした

息子は孫にマスクをつけさせようとするけれど、

まだ3歳なのですぐに外してしまう

息子は私たちに感染させまいとピリピリしていた

息子が神経質になるのもわかるが、

こんな小さな子供相手では限界がある

家では一人遊び

ダイニングテーブルの下がお気に入り

そこに息子のiPadを持ち込み、

息子が見ている人体の内部の動画を熱心に見ている

孫は将来、どんな職業に就くのだろうか

残念ながら、

恐らく私はそれを見届けることはできないだろう

孫が見ていたドラえもんの動画

幼稚園の時に亡くなったのび太くんのおばあちゃんの話で、

のび太くんが優しいおばあちゃんに会いたくて、

タイムマシンでおばあちゃんに会いに行く内容だった

それを横で聞いていたら、

私の方がうるうる来てしまった

私もこの孫の記憶に残るだろうか

そして、できることなら、もう一度会いたいと思ってもらえるだろうか

人の命には限界がある

だからこそ、

今、この時を一生懸命生きるのだと、

幼い孫の指先にそっと触れてみた