昨夜友人から教えてもらった短編「死の彼方までも」を読んだ
人の道に背くような生き方を続け、
余命宣告を受けてなお周りの人々を傷つける女性に翻弄される主人公のお話
友人が後味が悪い小説だったと言っていたが、
私もなんともいえない気持ちの悪さで、
途中読むのを止めようかと思うくらい、
暗い小説だった
人間の罪深さをあぶり出した内容
だが、読後、
「ではあなたはその女性を非難するほど聖人なのか」と
逆に問われたような気がした
先日、数年前に父を亡くした友人と会った
彼女は父親に対して理不尽な思いを抱えていた
父は私のことより長男である兄を特別扱いして、
なんでも望む通りにしていたわ
この年になってもそのことに対しての不満が無くならない
遺産相続の時も、
長男は両親の介護を彼女に丸投げしていたのに、
遺産を当然のように持っていった
その後は彼女とは縁が切れたような生活をしているという
それを聞いて私も、
私も同じ
小さい時から姉の希望は全て通っていたのに、
私はそうでなかった
それなのに、晩年父の介護は私がキーパーソン
でも結局、
跡取りの姉が財産を受け継いで・・・・
、、と、彼女に心の中の泥を吐き出した
遺産相続のことはもう終わったことと、
考えないようにしていたのに、
依然として不満が残っていたことに落ち込んだ
それだけではない
年月が過ぎてなお、
姉の顔を見るのも嫌になっている
親も亡くなって久しい
親だって人間だ
もう過ぎたこと
こうしてこの年まで生きたのだ
もういい加減親のことは忘れようと思うのだが、
親に対する理不尽な思いは一生消えそうもない
結局、自分は罪許されて生きているという信仰がなければ、
生きていくのさえ苦しくなる
友人も私も、
なんの不自由もなく暮らしている
子どもも夫も健在
傍目から見たら幸せそうに見えるだろう
なのに、
心の底には底知れぬ不満が渦巻いている
三浦綾子さんの小説を読んでそのことに気付かされた
しかも明け方には重い荷物を持って、
旅先で四苦八苦する夢まで見た
今週、片付けモードに入った私だが、
しばらく整理を怠り、
モノがぐちゃぐちゃになっている箇所があったので整理
一度整理をしたのに、
その後整理を怠った結果、
ラップやポリ袋がこんなに溜まってしまった
目に見える物の整理は簡単にきれいになるが、
心の中の整理は一筋縄ではいかない
心に光を当てると苦しくなる
けれどもそれを怠ると、もっと闇が広がる
家の整理をしながら、
そんなことを考えた
心の闇を深く掘り下げる事ができた三浦綾子さんは、
己の闇に真正面から向き合った人なのだろう
私はまだまだ誤魔化しの人生を歩んでいると思った
先日、この本の「おくの細道」の項目を読んでいたら、
私も自然の中を旅したくなった
グルメとか名所には関心はない
見知らぬ地方に行って、
のんびり空を見たり、海を見たり・・・
その土地の人の話す言葉を聞いたら、
遠くに来たことを実感するだろう
非日常の中に身を置きぼうっとしたら、
自分というものが見えてくるかも・・・
今日の夕ごはん
絶品濃厚だれ豚肉の生姜焼きと野菜炒め こちらのレシピを参考に作りました
冷奴
きゅうりとツナとコーンのサラダ
新玉ねぎと白菜とほうれん草の味噌汁
五穀米入りごはん
ごはんがもちもちしてとても美味しいです