昨日の夕ごはん
白菜とシーフードのグラタン、牛肉とキャベツのゆずポン酢炒め、スモークサーモンのマリネ、
茄子の味噌汁、九穀米入りご飯
中華あんかけご飯にしようとシーフードを冷凍庫から出した
食器棚の引き出しを開けたら、半月前にSeriaで購入したグラタン皿が目に入った
まだ一度も使っていない
これは、大変と急遽メニューを変えて作った
熱々を頬張る
絶品
レシピはコレ 白菜シーフードグラタン
家にある材料でパパッと出来るし、また作ろう!
ということで、思いがけず昨夜は魚貝あり、肉ありで豪華な夕ごはんとなった(笑)
小津監督の「東京物語」の話題から
昨日、夫は有給休暇を取った
昨夜出来たてのグラタンを二人、フーフーして食べながら、
夫が退職した後の生活を想像した
夫が退職したら、いつも出来たてを「美味しい、美味しい」と言って食べられる
うちは元来外食をしないので、食生活が大きく変化することはないが、
こうして二人並んで食べられることに幸せを感じる
昨夜は夫も小津監督の作品が好きということもあり、
食卓で東京物語のストーリーについて語り合った
というのも、まさに私達夫婦があの笠智衆と東山千栄子演じる老夫婦と、
重なるシーンを経験したからである
昨年夏、私達夫婦は初孫が生まれたということで、
はるばる飛行機に乗って一泊二日で息子夫婦の住まいを訪ねた
夫が息子が在宅の日程を読み違え、
息子が出張から戻る日に訪問したこともあり、
息子とはこちらに戻る日の朝会うことになった
息子は深夜に帰宅したとのことで、タクシーに乗って訪問した時から疲れた表情だった
小一時間互いの近況を語りそろそろ駅へと向かわねばならない時間となった時、
息子がおもむろに「タクシー呼ぶね」と言った
その時私は息子が車で送ってくれるものとばかり思っていただけに、
もうお別れかとがっかりした
かなり大変な出張をこなした翌日
本当ならもっと寝ていたかったと思う
都合の悪い日に訪問したこちらも悪い
すべて納得していたはずなのに、
久しぶりに会ったというのに、疲れた表情の息子の様子をみて、
帰りは私も無口になった
あの日のことに関しては夫のミスも関係しているので、
話題に触れないようにしていたが、
昨夜「私達もあの老夫婦の立場になったね」と夫に言うと、
夫も「そうだね」とうなずいた
あの映画では、親が楽しみに子どもらに会いに行くが、
子どもたちはそれぞれの生活が忙しく、上京した親を鬱陶しく思っている
ただ一人親切に対応してくれたのは、
夫を亡くした次男の嫁のみという設定だった
しかし、私たちにはそんな親切な嫁もいない
夫に「私が死んだらこんな出来たてのご飯が食べられなくなるね
アナタ、一人で頑張って生活しなくちゃならないわよ」と冗談めかして言うと、
「ぼく、キミが死んだらそう長く生きないような気がする」としんみり囁いた
うちの斜め向かいに60代後半と70代のご夫妻が住んでいた
旦那様が病に倒れ入院、退院して間もなく奥様が脳溢血で急逝した
葬儀に行き、香典返しをいただくと、そこにははがき二枚分にびっしりと、
亡き奥様に対する熱い思いと感謝の気持ちが綴られていた
そのような挨拶はがきを受け取ったのは初めてだった
旦那様の奥様に対する愛情の深さを知ると同時に、
これから大丈夫だろうかと心配した
葬儀が終わってしばらくはそのお宅の前で弁当の宅配の車を見かけたが、
そのうち全く見かけなくなり、
どこかの施設に入居したのかと思っていたら、
一年ほど経って息子さん夫婦が引っ越しの挨拶に来た
お父様であるご主人の消息を伺うと、
なんと奥様が亡くなって二ヶ月ほどで亡くなったとのこと
配偶者を亡くした妻で夫の後をおうように亡くなったというケースは聞かないが、
反対のケースはよく見聞きする
特にひとり暮らしになった男性は、
普段から世間付き合いがある人なら心配ないかもしれないが、、、、
夫の口から「長く生きないと思う」と聞いた時、
私も妙に納得した
私と夫の間の愛情が云々というより、
夫は親しい友人も近くにいないし、
息子夫婦も私達の生活となんら接点がないからである
あまり夫婦が親密になると片方がいなくなった時が怖い
しかし、当の本人はどう思って亡くなったのかはわからない
奥様の元へ逝くことができると思い、幸せな気持ちで最期を迎えたかもしれない
いずれにせよ、
今こうして夫と二人の生活を守れることは最高の幸せと感謝せねばならぬ
健康で穏やかな日々が一日でも長く続くように、
夫婦ふたり助け合って生きていこう