ゆるした後にくるもの


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昨日の夕ごはん

グリーンアスパラとベーコンのバター醤油炒め、カニ風味かまぼこきゅうりめかぶの酢のもの

ほうれん草とえのきの煮浸し、豚汁、九穀米入りご飯

友人から立派なアスパラを頂いたので、

さっそくバター炒めでいただいた

甘くて美味しい旬の味!

肌寒い一日だったので豚汁で温まった

悲しい事件のその後

今日は爽やかな良い天気

この外出自粛期間中にインターネットサイトで手に入れた、

昭和30年代〜50年代の100冊近い婦人之友バックナンバーに一通り目を通した

毎日丹念に読んでいると、

アタマの中が昭和30年代にシフト

私も当時の婦人之友に登場する主婦を見習っていそいそと家事に励む毎日

今日は夫のクロゼットに入っている背広20着あまりを、

一着ずつ外に出して布団叩きで丹念にホコリを叩き出し、

丁寧にブラシをかけてから、

ポケットの中も裏返して歯ブラシでホコリをかき出す作業に取り組んだ

いわゆる簡易クリーニングである

枚数を重ねるにつれてさすがに背広を持っている手が疲れを覚え、

なかなか骨の折れる仕事となった

その後は、これまた婦人之友で紹介していたオセダーポリッシュ(現在は取扱なし)を水で薄めた液を霧吹きに入れ、

床に噴霧しては濡れ雑巾で磨くの繰り返し

おかげで家の床はさっぱりと綺麗になった

こんなことをして午前中を過ごす毎日がとても充実している

穏やかな気持で日々を過ごすことができることは、

なんと幸せなことだろう

そう感謝して昭和35年に出版された婦人之友4月を読んでいると、

この記事に目がとまった

これは昭和34年に立教大学教授であったペリー氏が、

構内に無断で立ち入ってきた他大学の学生に撲殺された事件のその三ヶ月後に、

彼の妻が綴った手紙を受け取った友人である牧師の寄稿である

タイトルは「この人をゆるせ」ー夫の不慮の氏に遭遇したペリー夫人の祈り

ペリー夫妻とふたりのお子さんとの思い出の写真
昭和35年婦人之友4月號より

ペリー氏は空手部に所属する泥酔した他大学の学生によって頭部を殴られた

かけつけた警官にペリー氏は、

「こいつらをまあ赦してやれ、なにしろ飲んでいる、

あとでよく教えてください」と言っていたが、数時間後脳内出血で死亡した

その後、逮捕された学生の親がペリー夫人を訪問

涙にくれて謝罪

その時、クリスチャンであった夫人はその場で親を慰め、神に子の罪の赦しを求め、

また自らも罪を犯した者を許すことができるようにと祈ったと記していた

事件の直後現場に到着したこの著者は、

非常に冷静にこの事件を振り返り、

最近若者による凶悪な犯罪が増える傾向にあることを憂い、

最後に「わたくし達にとって最も警戒すべきことは

現実のこの世とわれわれの罪深さを直感し、懺悔すべきことを正しくすることと書いておきたい」

と結んでいる

60年前にこのような酷い事件があったのか、、、

その後、ここに写っている子供さんはどうなったのかと調べると、

このお嬢さんはハーバード大学政治学部教授となられ、

2012年に立教大学で催されたペリー氏の記念礼拝に出席したことがわかった

この記事の中でもお父様の事故があった後もお子さんたちは熱心に勉学に励まれ、

また夫人も立教大学の教鞭に立たれたとあった

このご一家と同じように、私も母を事故で亡くした

事故は当時の息子より若い青年の過失により起こった

事故直後はショックだったが、

葬儀の時父親に伴われた青年を見て、その若く未熟な様子に切なくなった

あまりにも幼い彼に怒りをぶつけることが出来ず、

ため息が漏れた

母を目の前で亡くした父が、青年の手を握り、

「きみは若い

将来があるんだから頑張りなさい」と言うのを聞いて、

私はそれまでのやり場のない怒りを神に委ねた

しかし、父のこの言葉は後に私の救いとなった

人を呪うのではなく、ゆるすこと

それは私自身に恵みとしてかえってきた

人を憎み続けるほど自らを苦しめるものはない

この写真の遺されたご家族がその後祝福された人生を歩んだと信じる

そして私もあの時の父の言葉を振り返り、

父に心から「ありがとう」と伝えたい

父と母は天国で私たち家族の幸せを祈っている

そのことを私も深く思うことが出来た


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