夫は幾つかの仕事を兼業しているが、
先日その内の一つを退職
花束を頂いて帰ってきた
蘭の一種であるモカラの香りでリビングが満たされた
夫の嬉しそうな顔
精一杯仕事をやり遂げ満足そう
この仕事を引き受けて9年
私は何度辞めて欲しいと願ったかわからない
コロナ禍となり、
今まで経験したことのない世界に突入
感染防止の対応に追われた、
加えて予期せぬ人材流出
責任ある立場に置かれていたため、
その穴を埋めるため負荷が増した
出張の時、思わぬ交通事故に遭った
その時奇跡的に怪我もなく生還したが、
大事故になってもおかしくない事故だった
それを機に職場で万が一に備えて保険に加入
今後事故があった時、
補償してもらえるよう体制を整えてもらったが、
まあ色々大変だった
定年を迎えめでたく退職
あと数年残ってもらいたいと言われたが、
断ったと聞いて安心した
夫が2年前、帯状疱疹による顔面麻痺を患ったのも、
ここでの仕事が多忙を極めたからだと私は心の内で思っている
辞めたと言っても、
役職を降りただけなので、引き続き勤務
だが責任は無くなるので肩の荷を下ろした感じ
現在の職場は、70歳で退職すると決めている
後4年
現在の職に就いて20年余り
年に一度十日ほどの休暇をいただくほかは、
祝日も関係なく働いてきた
66歳を迎える今年は、
合計三ヶ月の長期休暇をいただくことになっている
その間、義母の法要で出かけるほかは、
仕事が忙しくて、
何も予定を立てていない
ついでに孫に会いに行くつもり
こんな機会は2度とないので、
家を離れて住んだことのない土地で、
ぼんやり過ごしてみたい気持ちもする
人混みは嫌いなので観光地や人気のスポットは行かない
どこかのローカル線に乗って、
地元の人の話す方言を聞いてみたい
以前、夫の実家へバスで向かうとき、
地元の高齢者が話す東北弁を聞いて、
気持ちが和んだ
あまりに美しい響きで、
義母に東北弁をレクチャーしてもらった
旅先で遠くへ来たことを実感するのは、
地元の人の方言を聞いた時ではないだろうか
景色も良いが、
今年はどこかの方言を聞いて、
旅の気分を味わいたい
退職なんてまだまだ先と思っていたけれど、
この花束をみたら、
実感が湧いてきた
今回は夫の副業だったが、
本業を退く時はこんな淡々とした気持ちではなく、
もっと大きな寂しさを覚えることだろう
そう思うと、
残された時間悔いのないよう精一杯努めたい
今日の夕ごはん
鳥手羽元と大根の煮物
シャウエッセンと新玉ねぎのマキシマム炒め
小松菜とエノキと揚げの味噌汁