今日の夕ごはん
鮭のお刺身、うな丼、ちりめん山椒ときゅうり、
茶碗蒸し、たけのことモロッコいんげんと揚げの味噌汁
息子と過ごす最終日の夕ごはんは、
息子と会う時に・・・と、友人から頂いた食材で整えた
鮭、うなぎ、ちりめん山椒
私たちが会えたことを共に喜んでくれた友人の顔を思い浮かべ、
家族で感謝の夜を過ごした
はた目には伺い知れない「恵まれた一家」の隠れた闇
昨日体調を崩した息子であったが、
一日休んで元気を取り戻した
しかし、実家に戻り仕事や子育てから解放されたからであろうか、
部屋でぼうっとしていたい様子が見て取れたので、
午前中は家でゆっくりすることに決定
そんなわけで、私は息子とゆっくり話す時間が与えられた
息子とは子ども時代の話題になった
息子が幼かった時、いつも一緒に遊んだ友だちで医師になった子がいる
そのAくんは、最難関である旧帝大を総代で卒業した
その子が今どうしているかと聞いたら、
息子はiPhoneで検索
今や瞬時にして顔写真まで出る
30年ぶりに見るAくんは、目元に幼かった時の面影が残り、
美しいお母さん似のイケメンに成長していた
息子はAくんの大卒後の消息は全く知らなかったようで、
現在に至る経歴を見て、
「すごいね、僕とは全く違う世界で生きてるわ」とぽつりと言った
幼稚園で一緒だったAくんが、
当時私たちが住んでいたマンションに遊びに来たことがあった
その時、玄関から家を見回して、
「○○くんの家、これだけ?」と言ったことを思い出す
遊びも個性的でAくんがスチュワーデスになっての「スチュワーデスごっこ」や、
ホテルマンになって「ホテルごっこ」と、
いつも飛行機やホテルを利用している様子がわかり、
感心したものだ
Aくんを幼稚園まで迎えに来たお母さんがとても豪華なベンツに乗っていたので、
「車、素敵ですね」と褒めたら、
「先日結婚記念日に夫がプレゼントしてくれまして・・」と笑顔で応えたので、
その夜、夫に「私にも結婚記念日にベンツを買って」とねだったことを思い出す(笑)
夫は、「一生無理だね」と即答
まったくその通りの人生であった (^o^;
さてAくんの話題に戻ろう
その後、主席卒業したAくんは、海外有名大学で研修を終え、
母校の大学で助教までなって、お父さんの病院に戻った
Aくんの華麗なる経歴!ご両親にとっては自慢の跡取りだろう
しかし・・・・
世間は狭いもので、
私は親友を通して、
Aくんの「亡くなった祖母」が他人からお金を借りては、返さないという、
詐欺まがいのことをしていたことを聞いている
そのことは、おそらくAくんの両親は知らないだろうとのこと
なのでAくんも知らないはずだ
どこから見てもお金に困っていないような人だったが、
人を騙すほどお金に困った
それはなぜか
医師だったご主人亡き後も派手な生活を続けたからだと聞いている
お金がたくさん入ってきても、出るほうが大きくなると金欠となる
祖母にお金を貸した人たちもお金持ちの奥様ばかり
親友によると、皆、生活に困っているわけでもないので、
数万円のことで借金返済を迫るのもためらわれ、
催促もできずに諦めたという話しであった
Aくんの祖母の話しをきっかけに、
幸せを決める鍵は、
今与えられているモノにどれだけ満足できるかだと語り合った
息子と出かけた先は・・・
昼が近くなったので、家族で外に食べに行くことになった
息子が彼の地に戻る前にどうしても行きたいカレー屋さんがあるというので、
皆で行ってきた
私がオーダーしたかぼちゃカレー(食べてる途中) (-_-;)
ライスの皿が大きく欠けているのに驚いた
料理屋さんでこんなに欠けた皿が出て来たのは初めてだ
しかし、素人がどんなに頑張ってもこの味は出せないと思わせる味
息子が言った
ぼく、このカレー屋さんがあるから、
将来ここに住みたいと思うんだよね
そうですか・・・
「両親がいるから」ではなかったけれど、
このマチに住みたいと言ってくれただけでも嬉しい(TдT)
息子が前回来たのは、前妻との離婚届を出した時だという
傷心の彼を慰めたカレー屋さん
そして、「カレーに人生を捧げたカレー屋さん」をこよなく愛する息子
私が食べきれずに残したカレーを、
勿体なさそうに平らげた息子を見て、
私も母親としての幸せを胸いっぱいに感じた
私の残りものを黙って食べてくれるのは夫と息子しかいない
ああ、いよいよ息子と過ごす日も明日で終わり